概要

近年、ロシアによるウクライナ侵攻を背景に、世界各国で徴兵制再開の動きが活発化しています。特にポーランドオランダスウェーデンといった国々では、兵役義務を再導入する法令が可決され、国際的な緊張の高まりがその背景にあるとされています。一方で、世界価値観調査によれば、日本の国防意識は他国と比較して極めて低い水準にあり、もし侵略されたとしても戦わないと答える若者が7割以上に上るという驚くべき結果も出ています。

日本における徴兵制は、第二次世界大戦終結のポツダム宣言まで存在し、戊辰戦争で活躍した大村益次郎の構想に基づき国民皆兵を原則とする徴兵令が1873年に施行されました。成人男性は徴兵検査を受け、合格者の中から兵士が選ばれる制度でしたが、戦時中には赤紙と呼ばれる招集令状が届き、免除されるケースや徴兵逃れも横行していた歴史があります。

現代では約60カ国が徴兵制を採用しており、韓国ではBTSの入隊問題が話題になるなど、その運用は各国で様々です。しかし、日本でこの制度が復活する可能性は低いとされています。その主な理由として、現代戦の高度化により集団戦が時代に合わないこと、そして憲法18条が「不益に服させられない」と定めていることが挙げられます。ただし、労働人口減少による自衛官不足や緊急事態条項の発動など、予期せぬ状況下での可能性も示唆されており、今後の動向が注目されます。