概要

戦後日本を震撼させた寿産院事件は、1948年に新宿の産院で多数の乳幼児が殺害された悲劇です。当時の第一次ベビーブームと厳格な堕胎罪により、望まない妊娠をした女性や子育てが困難な親が子供を預けざるを得ない状況を悪用し、夫婦が養育費や配給品を横領する悪質な貧困ビジネスが展開されていました。この事件は、社会に大きな衝撃を与え、その後の法整備に繋がっていきます。

この悲劇をきっかけに、人為的な育児制限の議論が活発化し、優生保護法、そして現在の母体保護法へと法律が整備されていきました。しかし、年間12万件以上もの人工妊娠中絶が行われている現代においても、その選択は容易ではありません。特に、配偶者同意の要件は国際的に見ても珍しく、女性の自己決定権を阻害しているとして、国連からも見直し勧告が出されています。

中絶の主な理由としては、依然として経済的な不安が大きく、結婚や育児への自信のなさも挙げられます。赤ちゃんポストや産後ケアなど、現代には様々な育児支援制度が存在しますが、経済的負担や精神的なハードルは高く、多くの人が出産や子育てに不安を感じています。動画では、これらの歴史的背景と現代の課題を深く掘り下げ、日本の生殖医療と育児支援の現状を考察します。