概要

キリスト教における死後の世界は、仏教とは異なる独自の概念を持っています。神の支配する永遠の喜びの世界である天国に対し、地獄は光も救いもない永遠の苦しみが続く場所とされます。特に、神の存在を信じなかったことが最大の罪とされ、一度地獄行きが決まるとその決定は覆らないという厳しさがあります。

聖書には地獄を表す言葉としてハデスとゲヘナの二つが登場します。ハデスは信仰を持たない魂が一時的に留まる場所であり、最後の審判を経て救いの可能性が残されています。しかし、審判で救われないと判断された魂は、真の地獄であるゲヘナへと送られます。

ゲヘナは「火の池」や「第二の死」と表現され、永遠に炎に焼かれ続ける場所とされます。そこにはかつて神に仕えた天使でありながら背いたサタンが存在し、人間を神から遠ざけようと画策します。アダムとエヴァの物語に象徴される人類最初の罪が、なぜ地獄へと繋がるのか、その深層に迫ります。

マルコの福音書やマタイによる福音書には、地獄では蛆が尽きず火が消えることもなく、ひたすら焼かれ続けて泣き叫ぶ場所として描写されており、イエスキリストを信じることでこの運命を回避できると説かれます。